一文を短く

「比喩を書く」という一つ前の記事を,一つのことを気にして書いた.
それは「一文を短くして書く」こと.
内田樹がブログで次のようなことを書いていた.

翻訳されることを前提として書かれた文章は構造がはっきりしていて一文が短い.

そして村上春樹はそのような書き方をしている,とも.
『ねじまき鳥クロニクル』を読んでいて,確かに僕もそう思う.
以前,一文が短いことに単純さや平易さを僕は読み取っていた.
もちろんそのことが全てマイナスにはたらくことは有り得ない.
そして村上春樹の文章からはある種の力強さが立ち上がっているように思う.
僕の感じていた,単純で平易な短い文章の集積から得られる以上の力強さがそこにある.
だから,僕の短文に対するイメージは偏見でしかないのかもしれない.

それがそうと分かるのかそうではないと分かるのか,実験をしてみようと思う.